舞台袖には夢がある

バレエの本番を控える子どもたちを舞台袖から見ていたら、昔の自分を思い出しました。

僕が初めて舞台に立ったのは小学2年生のとき。


学校の発表会で「猿かに合戦」の石うす役を演じたのですが、とくに台詞はなく、ただ最後のシーンで悪さをする猿の上に乗り、猿が降参「もう悪いことはしません!ごめんなさい。」と言うまで猿を石の重みで懲らしめるというだけの役でした。

劇の練習中、他のみんなは台詞があるのに、なぜ僕だけがないのか先生に問いかけると『台詞があると石の重さや強さが無くなってしまうからだよ!』と言われ悲しい思いをした記憶があります。

今大人になり思い返すと、あの時の先生の考えも分かるのだが、、、なんか悔しかったなぁ〜

でも結果、セリフが無いことで僕は想像力が本番中に芽生え、客席をドカンと沸かすアピールを思いついた。

猿の上にのり懲らしめたあと舞台袖に側転をしながら退場だったのですが、ワザと「ドテンッ‼︎」と大きな音を立てズッコケル演技をして見せたのです。

すると会場は大ウケ!笑いと拍手の渦!

アピール作戦は大成功でした。

発表会のあと親に感想を聞いたら凄い反響だったらしく、誰ひとり演技で転けたとは思わず、めちゃくちゃドンくさい子と思われていたそうです(笑)

あの日会場から飛んできた笑いと拍手は、今でも自分の自信に繋がっている気がします。

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比留間 光悦
FHエンターテイメント事務局
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